ジェット金次郎を手掛けた奇才「飯野哲心」の新たな挑戦! 柔道とアートを掛け合せた『Judo Painting』はこうして生まれた

以前の記事で、ちょっと変わった二宮金次郎像について紹介した。その金次郎像は、「薪」を背負っているのではなく、背中にジェットパックを装着しており、今まさに飛び立とうとしているのである。題して「ジェット二宮金次郎」だ。

この作品を手掛けたアーティスト、飯野哲心氏がまた新たな挑戦をしている。今度は、柔道とアートを掛け合せた「Judo Painting」だ。絵具漬けにした道着を着た2人の男が、真っ白な畳の上で、ひたすらお互いを投げ合う。そうして生まれてくるものとは一体?

・ジェット金次郎だけじゃない

飯野氏の代表作は、ジェット金次郎である。2015年にテレビで紹介されたことをきっかけにネット上で大きな話題となった。このほかにも、プロレス技をかます仏像「ジャーマンスープレックス如来」や「コブラツイスト明王」。お盆の風物詩「精霊馬」を巨大化させて、乗ることができるようにしたりと、異なるモノを組み合わせて、新しいアート作品に昇華している。

・「柔道 × アート」のきっかけ

今回のJudo Paintingも、柔道とアートを掛け合せた結果生まれた作品となっている。どのようにして、この作品は誕生したのだろうか?

飯野 「この作品は、柔道家でもあったフランスの画家イヴ・クラインと、ボクシング・ペインティングで有名な篠原有司男氏へのオマージュでもあります。この作品は僕の新シリーズ『大きくなったら』のひとつです。

誰でも大人になったら、「なりたい職業・なりたい人間」というものがあったと思います。僕にとって柔道家もそのひとつでした。その「柔道」と「アート」を掛け合せたらどうなるのか? を、『大きくなったら』というコンセプトで体現したかったんです」

・人生の延長線上

なるほど。ただ単純に身体に色を塗って、白い畳の上を転がっている訳ではなく、飯野氏自身の人生の延長線上にこの作品は存在するのだ。奇抜な組み合わせという訳ではなく、飯野氏の視点から見れば、柔道とアートが出会うことは必然だったのかもしれない。

ちなみに過去には、寿司職人とアートを組み合わせた作品も手掛けている。

これもまた飯野氏でなければ、形作ることのできない作品だったのではないだろうか。

なお、この作品は2017年5月21日まで、東京・墨田区の「ART TRACE GALLERY」で見ることができる。独創的な飯野ワールドを堪能して頂きたい。

・飯野哲心個展『大きくなったら』

会場 ART TRACE GALLERY(東京都墨田区緑2-13-19 秋山ビル1F)
会期 2017年5月13日~5月21日 12:00~19:00

協力・画像提供:飯野哲心(Twitter
Report:佐藤英典