夏休み前に知っておきたい!「子どもが勉強好きになる」達成感のポイント
1ページの問題を全部解いた! 難問が解けた! 子どもにそんな勉強の達成感を味わってもらいたい、と思っている方は多いのではないでしょうか。でも、そんな達成感を味わうことで、意外にも「勉強が好き」と思えなくなる可能性があるというのです。 今回は、東京都江戸川区にある鶴田式算数塾の鶴田進先生のお話をもとに、勉強の達成感と子どもの学習意欲の関係についてお伝えします。

達成感は素晴らしいけれど…
子どもが達成感を味わうと勉強が好きになるかと思いきや、逆に好きと思えなくなる可能性について、鶴田先生は次のようなたとえ話をしてくださいました。
「たとえば、あなたが友人から“富士山へ登ろう”と誘われて、本格的な登山に出かけたとします。それが険しい山であるほど、山頂に着くまでの道のりは、長くつらいものでしょう。
ですが、山頂に着いたときの景色は素晴らしいはず。険しい山、登るのが困難だった山ほど、その達成感はとても大きいと思います。困難を克服して頂上まで到達できたことで、大きな達成感を味わえるでしょう。
では、下山してその達成感の余韻に浸っているときに、友人から“じゃあ、明日も同じ山へ登りましょう”と言われたら、どうですか?
“そうだね、今日はすばらしい達成感を味わったから、ぜひ明日もあの山へ登ろう!”と思うでしょうか? “いや、しばらくはいいよ……”と思う人がほとんどなはずです」
ここに、“達成感を味わうと勉強を好きと思えなくなる”理由が隠されているようです。
 
“大きな達成感”には“大変な努力”がつきもの
良い体験をしたのに、なぜ明日も、そして毎日「頂上まで登りたい」と思わないのでしょうか?
それは、大きな達成感を味わう体験をするためには、大変な努力をしなければならないことを知るからなのだそうです。たしかに、頂上まで行くのには、大変な努力が必要ですよね。
達成感を味わえる体験そのものはいいけれど、そのためには大きな努力が必要だと知ると、「えっ? 明日もまたあの大変な努力をするの?」と思ってしまうとのこと。
すると、「いや、たしかにあの体験は素晴らしいけれど、大変な努力をしなければならないから、しばらくはいいよ……」と思う思考回路ができてしまうのだそうです。
 
大変な努力が必要だと感じてしまうと…
鶴田先生によれば、実は子どもの勉強にも同じことが言えるのだそうです。
大変な努力をして、一度に大量の問題を解いたり、分厚い問題集をこなしたり、難しい試験をクリアしたりすれば、当然子どもは、大きな達成感を味わえます。
でも、その達成感のためにはものすごく努力が必要だと感じると、子どもは「また今日もやるの? しばらくやりたくないな……」と思ってしまいます。これが、“達成感の落とし穴”なのだそうです。
気持ちのブレーキがあると勉強は苦痛に
“達成感の落とし穴”にはまってしまうと、子どもは次第に自分から勉強をしたいとは思わなくなっていきます。
“努力をしなければ達成できない”と思うと、“努力しなければならない”という気持ちがブレーキとなり、自発的に「勉強しようかな」と思えなくなるよう。そして、勉強がだんだん苦痛になってしまうのだそうです。
逆に、“努力しなければならない”という“気持ちのブレーキ”がなければ、お子さんは勉強を苦痛とは感じないとのこと。すると、毎日でも自分から進んで「勉強しよう」と思えるようになるそうです。
では、子どもに“気持ちのブレーキ”を持たせず、勉強を苦痛に感じないようにするには、そして勉強が「楽しい」「好き!」と思えるようにするには、どうすればいいのでしょうか。
 
腑に落ちる快感をたくさん経験させる!
子どもが自然に、勉強が「楽しい」「好き!」と思うようになるためには、好奇心旺盛な時期、幼児期~小学校低学年ごろまでに、勉強に関する小さな“腑に落ちる体験”をたくさんさせるのがいいとのこと。
好奇心旺盛な子どもの時期に、小さなことであっても「わかった!」と腑に落ちる瞬間は、とても気持ちがいいのだそう。そして、この快感をたくさん経験させることが大切で、1日に何度も経験していると、そのうちに「勉強は楽しいことだ」と思えてくるのだそう。
もちろん、好奇心旺盛な時期には個人差があるので、小学校高学年だから遅い、ということはないよう。小学生でも中学生でも大人であっても、“腑に落ちる快感”を積み重ねることは、それなりに効果があるとのことです。
「うちの子はもう大きいから……」なんて、諦めないでくださいね。
 
努力しない快感を経験するうちに、勉強好きに!
鶴田先生によれば、子どもに“腑に落ちる快感”を経験させるには、難問や大量のドリル、問題集ではなく、たった1問の簡単な問題、たった1枚のプリントで構わないとのこと。
努力をしなくてもかまわない、苦痛を感じないレベルの勉強で“腑に落ちる快感”を経験すると、「あと1問解こう!」「もう1回やろう」「明日も勉強をやりたい」という気持ちになるのだそうです。
こうして、努力を要しないで小さな達成感を得て、解けた喜びを感じる経験を積んでいると、子どもは勉強を楽しく感じ、大好きになっていくそうです。そして、そうなった子どもは「また明日もやろう!」と勝手に思い始めるとのこと。
鶴田先生が多くのお子さんを教える中で、実感していることだそうです。
 
いかがでしたか? 勉強は、最低でも義務教育の9年間は必ずやらなければならないこと。“努力しなければできないもの”ではなく、“努力しなくてもいいし、むしろなんだか楽しいもの”と思えれば、お子さんもきっと幸せですよね。
お子さんの勉強への意欲や姿勢に不安を抱いているお母さんは、ぜひご参考になさってください。
(ライター 川口沙織)
 
【取材協力】
※ 鶴田進・・・鶴田式算数塾主宰者。「なぜ問題が解けないか」を徹底的に究明することで、今までとは全く異なる学習法を確立。“勉強の楽しさ”を教える独自の指導方法がメディア等で紹介され評判となり、現在、日本全国や海外在住の子どもたちに算数・数学中心の指導を行っている。システム開発者としてソフトの製作も行う。
 

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この元記事はAmeba News [アメーバニュース]



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